ホーキング博士を初めとした多くの知識人や科学者が唱えている人工知能脅威論は、人工知能が人類を超えた時、人類はその支配下に置かれるのではないかといった懸念を表わしたものが多い。
シンギュラリティで有名なレイ・カーツワイルは、技術特異点を超えた時、人工知能は爆発的な進化を遂げ、最早人類の想像すら及ばない存在となると予想している。
全人類の知識（全知）に意識が芽生えた時、いったい何が起きるのか。
自分よりも遥かに無知である人類を矮小な存在と見なして、蟻のように踏みつぶそうとするのか。
果たしてそうだろうか。
人は自分が無知である事実に気が付いた時、恥や失望を感じるのが一般的な感覚だと思うが、自分の場合は少し様子が違って、知らない言葉や概念に出会うと、ワクワクしてしまう習性がある。
それは、知らない事を知る事ができるという喜びの感情と、世の中にはまだまだ自分が知らない事が多いと言う事実に期待感が湧いてくるからだと思う。
そんな自分がもし仮に全知を手に入れたとしたら一体何が起きるのかと想像したとき、それは最早学ぶべき事が何もない世界、それは絶望でしかないと思う。
一番の脅威は絶望したAIによる破滅的な行動によって、人類が壊滅的な被害を受ける事だと考える。
